2月13日に寝屋川市の子どもたちを対象に心理コミュニケーション学科のプロジェクトである「フォト・ベースド・コミュニケーション」略して「フォトコミ」を実施した。「フォトコミ」とは、写真を用いたコミュニケーションを通して、自己表現力や自己肯定感の向上を目指すプログラムである。

 今回は「想い」というプログラム。被写体のモデル役は大学生や先生をメインとするが、中には意欲みなぎる参加者の児童・生徒がモデルなってくれたこともあった。そんな彼らは、カメラマン役の児童・生徒からの様々な感情を引き出そうとする質問に答えていく。カメラマンは「あっ!いい表情だ!!」と、感じたその一瞬一瞬をパシャと写真にとどめていく。説明すると簡単そうに感じるものの、相手にどんな質問を投げかけたらいいのだろうかと、頭を抱える児童・生徒がほとんど。大学生も一緒になって悩む。けれど、大事なのは会話を続けること。カメラでコミュニュケーションすること。限りある撮影時間の中で、どれだけ表情を引き出せるか。そのうちテンポ良く会話は弾み、筆者自身だんだんと楽しくなってくる感覚を味わった。

 イベントを開始した直後は、子どもたちに声をかけても、なかなか会話が続かなかったが、1時間もしないうちに、彼らから喋りかけてくれるようになった。写真の仕上がりの優劣ではなく、撮ること自体に意味があると伝え、そこから生まれるコミュニュケーションは、初対面同士の心と心が繋がるほどに力強かった。

【文】心理コミュニケーション学科 2年 トウ晨
【写真】soramark 相葉幸子