経営経済学部において6月1日(水)に行われたプロジェクト演習Ⅰaの授業内で、飯尾醸造(京都府宮津市)の飯尾彰浩社長によるオンライン講演会を開催しました。
飯尾氏は同社の5代目社長として、「弱者のための競わない競争戦略」という方針のもと、「モテるお酢屋」という経営理念を掲げ、自社を日本有数の利益率を誇る酢醸造元に成長させてこられました。さらに宮津市および丹後地方の活性化のために、「2025年に丹後を日本のサン・セバスチャンにする」という目標のもと、地元食材を活用した鮨店やレストランを経営、また各種イベントを主催するなど地元に密着した事業を展開されています。
少子高齢化が課題となっている宮津市にある会社として、弱者ならではのブランディングにもとづく経営を実践され、「事業に社会性を持たせる」ことで地域づくりにも貢献されていることについて熱く語って頂きました。講演後の質疑応答においても受講生から地域活性化に関する多くの質問や感想が出され、意義ある講演会となりました。
*主な学生の感想;
・飯尾様のお話を聞いて印象に残ったことは、「自分自身をブランド化するには学歴や優勝
したものではなく競争のない世界を自ら作り出す」という言葉です。私自身、今まで何かで優勝したことがなく、自分に自信を持っていないので飯尾様の言葉が自信に繋がりました。また、これからの人生においてピンチをチャンスに変え、何事にも真剣に取り組もうと思うことができました。
・お話を聞いて一番私が強く印象に残った言葉は、「百万分の一の存在になるためには百分の一の要素を三つ自分の中で作れば良い」という話でした。一つのことに卓越するのもすごいけれど、それだと自分の存在が埋もれてしまう可能性があるので、自分の強みを三つ作るという考えはすごいなと思いました。自分に為になる話ばかりでとてもいい機会でした。
・お話を聞いて大事だと感じた事は、ブランドを作る・維持をするために、飯尾醸造の掲げている「モテるお酢屋」という理念をスタッフの人も理解しているというところです。会社のトップの人だけがその理念について言っていても大きな力とならないので、チームとしてそういった理念を言葉や図にして共有する事が組織の強みとなるとわかりました。
・「競わない戦略」ということで、ブランド力がなくても、弱者ならではの経営をデザインすることで、自分達からアクションをすれば立派な経営ができることがわかりました。また、少子高齢化で問題となっている地域の活性化にも貢献できていることが印象深かったです。
・「人に対して意見をいうこと」の大切さについて、自分は人の意見に流されてしまうことがあるので、自分の意見を伝えることができるようになり、今後の大学生活につなげていきたいと思います。