ララはしば(橋波商店連合会)で、昆虫食文化を体験!?
Date.
13/11/25
平成25年11月16日(土)13:00から新開地商店街の中にあるララはしば事務所にて、西岡ゆかり准教授(人間科学部 スポーツ行動学科)が、異文化の「食」に関する出張講演を行いました。同イベントには、商店街の地域の皆さんや本学学生、大阪市立環境学習センター「生き生き地球館」のスタッフの方が参加しました。
異文化食体験・・・、それはなんと「ムシ」です!
「ムシ」と聞いて、皆さんは、「ビックリした!」かもしれません。 国連食糧農業機関(FAO)は、今後の人口増加と中間所得層のタンパク質需要の増加、動物性タンパク質のコスト上昇、フードセキュリティ、環境への影響を考えると、従来の家畜や飼料源の代わりに、昆虫を消費する「昆虫食」が地球環境と健康、生活に対しても有益に貢献するという報告書を出しました。これをきっかけに、わが国でも最近、「ムシクイ」イベントが活発になってきています。ちなみに、「生き生き地球館」でもこのようなイベントを実施しようと計画中だそうです。 |
海外事情はどうなってるの?
世界で「昆虫食文化」を持つ国は、アジア・アフリカ・中南米など100数十カ国にも及ぶと言われています。タイやカンボジアでは、スナック菓子のように「昆虫の唐揚げ」が販売されています。また、アメリカのノースカロライナ州やニュージャージー州では、羽化したてのセミをフライにして食べる習慣もあるそうです。
実は、日本にも「昆虫食」の食文化があったんです!
日本では、江戸時代以降になると「食用昆虫」に関する多くの記録が残されています。この時代、庶民がよく食べていた昆虫には、イナゴ、スズメバチ類の幼虫、タガメ、ゲンゴロウなどがあります。現在でも、長野県や岐阜県ではイナゴや蜂の子(黒スズメバチ)が食べられ、特産品としても消費されています。
ムシの栄養価って、どうなの?
昆虫は、高脂肪、高タンパク、ビタミン、食物繊維やミネラルに富んだ高栄養かつ健康的な食糧源です。たとえば、ミールワームに含まれるオメガ-3系と6種の脂肪酸は、魚類に匹敵し(牛や豚よりも多く)、タンパク質、ビタミンやミネラル含量は魚類や肉類と同程度とされています。ちなみに、油で揚げたミールワームは、エビのような味でした。
食糧難時代の食材に?
昆虫は牛や豚に比べて飼育に必要な飼料が少なくてすみ、コストパフォーマンスが高いといえます。世界的な食糧難時代の到来を考えると、昆虫は将来のタンパク質供給源として期待できる食材になると考えられています。
※「ララはしば」は京阪守口市駅から徒歩8分程のところにある、新開地商店街、新開地中央商店街、万来商店街、三和商店街の5つの商店街の組合団体で組織された商店連合会です。
【注意】
今回のイベント企画は、事前に下処理した安全な昆虫を使用し、専門家立会いの下、実施しました。