地域資源を守る活動を始めました!!(奈良県吉野町)
Date.
16/05/11
グローバルビジネス学部の田中優ゼミでは、これまでも京都府南山城村・滋賀県近江八幡市・大阪府守口市などの地域づくり活動に携わってきたところですが、この4月からあらたに、奈良県吉野町において、地域資源を守り活用していく取り組みを展開していくことになりました。
奈良県吉野町は、歴史上、上質な和紙(吉野紙)生産を行ってきているところですが、後継者不足などにより、年々その生産高は減少していっています。また、原材料となる楮(こうぞ)生産が国内で少なくなっていることからも、海外輸入品の占める割合が大きくなっています。ただ、このことは質の悪い材料が多く混じることにもなっており、余分な加工の手間暇が増え、かえって、和紙価格を高騰させるという悪循環を生み出してもいます。
そこで、吉野町における楮(こうぞ)の安定供給の一助になるべく、また、耕作放棄地利用もすすめるべく、同町国栖(くず)地域での植栽活動を始めることにしました。
今回は、全国どこの中山間地域でも問題になっているように、獣害対策を施すためのネット柵を学生らは地域のみなさんと設置し、楮(こうぞ)の植え付けを行いました。
このように、グローバルビジネス学部の田中優ゼミでは、地域資源をもとにした活性化の実践研究を今後継続していきます。
◎参加学生の感想(グローバルビジネス学部3年次生 伊藤聖悟さん、同 佐藤寿希さん)
・最初は、獣害対策ネットを張る作業量に気が遠くなるような思いでしたが、地域のみなさんと力をあわせることで無事に一日で完成させることができ、ホッとしました。同時に、この作業を通じて、中山間地域での獣害被害の深刻さに思いを馳せることもできました。今後、自分たちなりの活性化貢献をしていければと思っています。(伊藤さん)
・現在は生産者が少なく、後継者不足が問題になっている和紙職人ですが、同時に原材料の生産減少も課題になっています。こういった、高齢化や過疎に起因する事象についても、解決策を今後見出していければと考えています。(佐藤さん)